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子供の科学にて肝再生に関する質問に回答

 子供の科学という雑誌の2021年12月号にて、「なぜ肝臓だけが再生できるのか?」という質問に回答しました。回答したと言っても、本当の本当のところはよくわかっていません、と言うしかなかったのですが…

 東京大学分生研(現定量研)の宮島篤研究室で学位を取った私は、研究室のメインテーマであった肝臓に関するテーマで研究を始めたものの、研究が進むにつれてどんどん肝臓と関係なくなっていきました。それでも無事に論文になって学位を取れたわけですが、学位取得後にそのまま助教に着任する際に、「肝臓の研究をすること」という条件が課されました。肝臓の研究室にいながら、肝臓にほとんど触れていなかったのですが、新たに研究を始めるにあたって、「肝臓といえば再生でしょ!」と思って肝臓を切り取ってからの再生の研究を始めました。留学するまでの2年位で簡易版Lineage Tracingや、当時まだ出たばかりのImaging Cytometryを使って論文にまとめました。学生さんに最後は手伝ってもらって、Acceptは留学してからになりましたが、最適な手法を使って目標に向かってかなりまっすぐに向かえたこと、そのスピードが速かったこと、などでとても思い入れの深い論文です。プレスリリースもしてもらって、今でも「肝臓 再生」でGoogle検索すると出てきます。現在の研究テーマではないので、肝臓に関するリクエストが来たのには驚きましたが、この辺の検索結果が影響しているのかもしれません。光栄なことです。

 私は子供の頃、学研の科学をずっと購読していました。もちろん親の方針だったわけですが、私自身も好きでした。学研の学習ってのと科学ってのがあったと記憶しているのですが、科学でした。今はなくなってしまったということですが、この子供の科学も似た感じな気がします。末永く続いていくといいなと思います。ほんのわずかだけでも貢献できてよかったです。

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